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テ・ジョヨン23回目

第23話。

騎馬兵たちが走る。
ソリンギ「何? ヤン・マンチュンが軍を率いて平壌城へ?」
ポンペ「はい、将軍、遼東に送った間者からの報告です」
部族長「将軍、イ・ヘゴの報告どおり、高句麗に内紛が起きました」
ソリンギ「ヨン・ゲソムンとヤン・マンチュンか。ははははは、二人の対決は見ものだろう」
「すべて将軍の知略の賜物です。唐の朝廷も、将軍の功を認めるでしょう」
「ポンペよ」
「はい…」
「未だ…、私の首にかかった賞金は銀100両か?」
「さようです」
「銀100両か…高句麗を滅ぼしたら、賞金がどれだけ上がるか楽しみにしていよう。高句麗を滅ぼした後、いくらになるか」

平壌城・王宮。
「陛下…申し上げます。ヤン将軍と遼東軍が蛇水(サス)に着きました」
「大莫離支はどこだ?」
「陛下、遼東軍を防ぎに城楼へ」
「どうすれば良い? あれは反逆ではない。朕が…」
ブ・ギウォン「召喚命令を受けた者が数千を率いて来たのです。これは明らかに反逆です」
コム・モジャム「違います。ヤン将軍に伝令を送り撤退の命令を」
ケジン「何を言う、それならここまで来るか。間違いなく平壌を狙った反逆の徒です」


遼東軍の宿営地。
テ・ジュンサン「平壌城は、応戦準備完了だと?」
「はい、物々しい様子です」
コ・サグ「予想どおりです。大莫離支は将軍を狙っています」
テ・ジュンサン「これ以上進むと、大きな戦闘になります」
「その前に遼東の援軍を呼びましょう」
ヤン・マンチュン「今から私一人で行く」
「将軍」
「私のためを思うなら、もうついてくるな」
「命が危険に晒されます」
「私の命一つで、国の平和が守れるなら何度でも捨てようぞ」
「なりません」
「お一人では行かせません」
「愚かな考えで兵を死なせるな」
テ・ジュンサン「まず、使者を送りましょう。将軍の考えが伝われば不祥事は防げるでしょう」
「私が行きましょう。大莫離支も私を知らん振りはしないでしょう」

走る騎馬兵たち。
平壌城・西門。

門の上には、フクスドルとナムセンたち。
コ・サグ「久しぶりだな。遼東城主のコ・サグだ。ヤン将軍の手紙を持ってきた。門を開けてくれ」
門の上にヨン・ゲソムン登場。
「何と…」
コ・サグ一同、馬を下りる。
コ・サグ「お元気でしたか、大莫離支」
一同、礼をする。
コ・サグ「大莫離支」
ゲソムンはにらんでいる。
「大莫離支への親書です。門を開けて下さい」
ヨン・ゲソムンは、弓を射る。
その矢が一人の兵士に当たり、倒れる。
「大莫離支」双方とも驚く。
ヨン・ゲソムンは、また矢を射て、当たる。
「何をなさいます、コ・サグで」
「これが、ヤン将軍への返事だ」
ヨン・ゲソムンは、また矢を射て、当たる。
「私の意志こそ、天の意志だ。天命に背く者は、一人も生かす事はできん」
コ・サグ「大莫離支、おやめ下さい」
「大莫離支」「大莫離支」
ゲソムン「者ども、奴らを皆殺せ」
コ・サグ「逃げろ、逃げるんだ」
「逃げろ、早く逃げるんだ、ここを離れろ」
ナムセン、フクスドルも弓を射る。
「この私が、天に代わって罰を下したのだ。この次はヤン・マンチュンの番だ。唐征伐に反対したヤン・マンチュン。ヤン・マンチュン…貴様はこの手で殺してやる


ヤン将軍「何? 大莫離支が遼東の兵を殺した?」
「我らだけが助かりました」
「皆殺されました、皆殺しです、将軍」
「そんな馬鹿な、いくら傷が深いとは家、味方を手にかけるとは」
「将軍、猶予はありません。いっそ援軍を呼びましょう」
「とうとう…どうあっても、遼東と平壌は。互いに殺しあわねばならんのか」


歩き回るヨン・ゲソムン。

じっと考えるヤン将軍。

ヨン・ゲソムンの顔。
「父上。これで彼らも思い知ったでしょう」
「待つことはない、明日総攻撃するぞ」
チ・ミョンチョン「大莫離支、敵将は、唐の100万大軍を破ったヤン将軍です」
「だから何だ?」
オン・サムン「先制攻撃は不利かもしれません」
ナムセン「そうです。先制攻撃よりも敵の出方を待つほうが賢明です」
イ・ギウ「私も同感です」
「何を言うのだ。時間を与えたら、卑沙城の援軍を呼ぶだろう。速戦即決で終わらせるぞ。そして、早く唐を征伐しに行くのだ」

廊下。
フクスドル「だんな様」
ナムセン「ジョヨンはどこだ?」
「城内を隈なく探しましたが、一体どこに隠れたのか…」
「今夜兵を集めろ」
「えっ」
「一ヶ所…心当たりがある」
二人笑って顔を見合わせる。
「わかりました」

太学。
コム・モジャムと、チャン・サネ、兵士姿のスギョンが歩いている。
テ・ジョヨンが隠れている部屋に入る。

外をナムセンが兵を引き連れて歩いている。

テ・ジョヨン「遼東兵が殺された?」
コム「そうだ、大莫離支とヤン将軍の一戦は避けられん」
スギョン「陛下は臥せっておいでです。苦心の末、ヤン将軍に密書をお書きに。これが大莫離支に渡ったら、取り返しがつかなくなります」
「ですが、これを、なぜ…」
「陛下は、密書の使者としてあなたをご指名です」
コム「そなたが適任とお考えだ。早く受け取れ」
ひざまずいて、手紙を受け取るテ・ジョヨン。
物音に気づき、警戒するテ・ジョヨン。

「太大兄様だ、門を開けろ、早く開けんか」
門が開く。
「夜更けに何事です? 学徒が徹夜で勉強を…」
「中を探せ」
「はい」
「何を・・・」
「どけ」
「着いて来い」
「だんな様」
探し回る一行。
「調べろ」
「中を調べろ」「はい」「こっちだ」
「隅々まで探せ」「開けろ」
ある門の前。
ナムセン「開けろ」
チャン・サネが体を張ってとめる。
「だんな様…」
「何をしておる、早く開けろ」
「だんな様…」「何をする、早くどけ」
中で、テ・ジョヨンとスギョンが慌てて隠れる。
「なりません」「さっさと開けんか」「だんな様」

ナムセンが入ってくる。
「兵器倉庫です。何もありません」
「中を照らせ」「はい」
「いません」
帰ろうとする一行に。チャリンと音が。
テ・ジョヨンは、スギョンを抱きかかえて隠れている。
剣を構えて近づくナムセン。

声「刺客だ、刺客だぞ」
数人を相手に戦っている覆面男。
追っていくナムセンたち。
「一体何事だ、あいつだ、追え」
「はい」
ナムセンたちは門をくぐって追う。
門の上に覆面男。
覆面をとるとコム・モジャム。


チョリン達の隠れ家。
ソル「あいつら俺たちを殺す気じゃ…何とか言ったらどうだ?」
チョリン「ならば、もう殺したはず。待とう」
ソル・ゲドウ「じゃあ、飯ぐらいくれよ。腹ペコだ、まったく…」
ブ・ギォンとサブクが入ってくる。
ブ・ギウォン「もうお前らの仕事はない、早く帰れ」
イ・ヘゴ「今は、駄目だ」
サブク「また尻尾を掴まれたら、皆に害が及ぶぞ」
「我らは、ヨン・ゲソムンの死を確認する」
「大莫離支の死を?」
チョリン「さよう。そう命令された」
「何か誤解しているな。ソル将軍とは縁があってしばし手を結んだが、高句麗と唐は明らかに敵同士だ。まさか、この私が国の重大事を、お前たちに話すと思うか?(イ・ヘゴ、チョリンびっくり) サブクよ」
「はい」
「放っておくと危険だ。閉じ込めろ」
「はい」
チョリン「何をする?」
イ・ヘゴが立ち上がると、剣を抜いた兵が次々に入ってくる。
イ・ヘゴ「ソル将軍は、何かあれば、あなたを訪ねろと言った。友情を裏切るのか?」
「私は、高句麗五部家のヨクサルだ。友情のために国を裏切ったりはしない」
チョリン「高句麗を信じるんじゃなかった」


ソリンギ「ところで、そろそろあの二人の決着が、伝わる頃じゃないのか?」
「平壌からヨンジュまで、一ヶ月はかかる」
「やれやれ…待ちくたびれて、死にそうだ。狩りに出るのも限度がある」
ポンペ「将軍、将軍、今、報告が」
「報告が? それで、どっちが死んだ?」
「そうじゃなく…唐軍が来ました」
ソリンギ「ぐ…軍隊? 何の軍だ?」
「大ソウ管が将軍に会いに来ました」
「大ソウ管が?」
契丹部族長「ここまでお迎えとは。当も高句麗の事情をご存じのようです」
「将軍の功が認められたのです」
「おめでとうございます」
「おめでとうございます」
「そうかそうか、うんうん。大ソウ管はどこだ?」

大ソウ管一行が通路を歩く。
大ソウ管を迎えるソリンギは手をたたく。
「お久しぶりです、将軍。私を呼べばいいのに、はるばる遠くまで―ーお越しくださるとは…(イジョク大ソウ管らの仏頂面)ところで、皇帝陛下も皇后陛下もお元気ですか? ずっと連絡もできませんで…」
イジョク大ソウ管「罪人、ソリンギを直ちに縛れ」
「はい」
「将軍、こら、どけ、将軍、何をなさる? 何事ですか?」
ソ将軍「とぼけるな。敗戦の責任を逃れ、命令に背いた大逆罪人め。長安に押送せよとの命令だ」
「将軍。命が惜しくて逃げたのではない。今もここで高句麗と戦っている」
イジョク「うるさい、唐軍の誇りまで汚す気か。私の名にかけてでも、お前を決して生かさん」
「将軍、あんまりです。あと少しで高句麗を滅ぼせるのに。可汗、ソン将軍よ、何とか言ってくれ」
「将軍、高句麗は今―ーソリンギ将軍の手中にあります」
「そう、本当です。じきにとてつもない報告が来るでしょう」
「そなたらも黙れ、本当ならば、契丹族もただじゃ済まんが、前の戦の功を認めろと―ー陛下がおっしゃった。今すぐ戻るぞ。連れて行け」
「はい」
ソリンギ「将軍、将軍、話を聞いてください、将軍、あんまりです。話を聞いてください、無念で死ねません」

皇后「陛下、陛下」
皇帝「何度も言わせるな。ソリンギは許せない」
「願いを聞いてください」
「なぜソリンギに執着する? 皇后の考えが分からん。一介の武将をなぜ庇うのだ?」
「なぜか分かりませんか?」
「話せ」
「多くの英雄豪傑が、数度の高句麗征伐で死にました。ご覧下さい。名将だったイジョク将軍ももう老将です。誰かが責任を取り、高句麗を滅ぼさねば」
「では、それを成就できるのが、ソリンギだと?」
「私の考えでは、ソル将軍こそヨン・ゲソムンらに比肩できる唯一の将軍です」
「私もそう信じてたが、間違いだった。戦の結果がその証拠だ」
「陛下」
「ソリンギが着き次第―ー罪を厳しく問う。よいな?」
「陛下、陛下…水、冷たい水を」
水を飲む皇后。
「高句麗からは何も?」
「はい」
「ソリンギは殺させない。広い唐の国で、私を助けるものはいない。一人も…」


テ・ジョヨンから手紙を受け取るヤン・マンチュン将軍。
「大模達ヤン・マンチュンへ。かつて唐や隋の大軍も高句麗をこうも悲しませたことはない」
ポジャン王がスギョンを前に、手紙を書いている。
「すべて朕が至らぬせいだ。軍を遼東へ返し、一人で城へ参れ、朕は将軍の潔白を信じる。非力ながら将軍を守ろう。どうか朕の気持ちに従ってほしい」

ヤン将軍「陛下…、この不忠をお許し下さい」
一同無言。
ヤン将軍「今夜、軍を遼東へ帰す」
「将軍。大莫離支は正気ではありません。戦わねば、我らは死ぬでしょう」
「その時は、この私の命で償おう。決して、同族の手でわが兵を殺させはしない」
コ・サグ「いいえ、駄目です」
テ将軍「将軍」
ヤン将軍「今夜だ。皆準備せよ」

騎馬兵たちが走り、平壌城・西門に入る。

会議の席上で、ヨン・ゲソムンが歩き回っている。
「大莫離支、遼東軍の動きが不穏です」
ナムセン「はっきり言え、どうした?」
フクスドル「見たところ―ー今夜攻めて来そうです」
「父上」
「今すぐ攻撃する。出兵の準備を」
「はい、大莫離支」
皆立ち上がり、出て行く。
ヨン・ゲソムンが口を押さえる。
「大莫離支」
「父上」
「(血だらけの口)早く…出兵の準備を」
「なりません、お連れしろ」
「大丈夫だ、馬を引き、 偃月刀 を持て。ヤン将軍ほどの者と戦うには手抜きは許されん」
「父上」

テ・ジョヨン「父上、遼東へ帰るのでは?」
テ将軍「今夜…、平壌城を攻撃する」
「平壌城も攻撃を開始しそうです」

武装したヨン・ゲソムンたちが、門から出てくる。
武装した兵士たち。
ヨン・ゲソムン「城門の外には、唐の征伐に反対し、私的に権力を握ろうとする輩がいる。天がこの私に伝えた、高句麗のために役に立たぬ者は、皆消せとな。さあ城門を開けろ。ヤン・マンチュンを殺し、高句麗の誇りを取り戻すぞ」
歓声を上げる兵士たち。
頷くナムセン。
当惑するコム将軍。

馬で進むゲソムン達。
テ・ジョヨンが立ちふさがる。
「大莫離支、どうか、出兵の中止を」
ナムセン「貴様」
テ・ジョヨン「同族同士で戦ってはいけません」
ナムセン「者ども、奴を殺せ」
フクスドル「はい」
「待て」
ゲソムン「ヤン将軍が先に軍を率いて、挑発したのだ」
テ・ジョヨン「反乱が目的なら、兵糧を持参したはずです」
「ヤン将軍は唐征伐に反対した」
「今、唐を攻めるのは無理だからです」
「何? 何と言った?」
「ヤン将軍だけでなく、高句麗の全部将や民に至るまで、そう思っています」
ナムセン「黙れ、者ども奴を消せ」
「はい」
「やれ」
テ・ジョヨンの手を両脇から押さえる兵たち。振り払うテ・ジョヨン。
兵たちを突き飛ばし、剣で払うテ・ジョヨン。
跪く(ひざまずく)テ・ジョヨン。
「大莫離支、私をご覧下さい。小さい頃から、私は大莫離支だけが頼りでした。その恩に少しでも報いる方法は、誰も大莫離支に言わない真実を伝えること。大莫離支は、この国を救い、天下を従えた英雄です。でも、今は違います」
フクスドル「な…」
「凶作と飢饉で、民が飢えています。戦が長引き、国力まで尽き果てました。唐征伐を強行したら、高句麗は、滅亡します。天下が知る事を、大莫離支だけがご存じない」
「何? 私だけ? 私だけが知らぬと?」
「さようです」
「私の…私のせいで高句麗が滅ぶだと?」
「必ず、そうなります」
「皆答えろ、私の判断が…私が高句麗を滅ぼそうとしているのか?」
ナムセン「違います。父上は正しいのです。奴の話は嘘です」
「このヨン・ゲソムンが高句麗を滅ぼす元凶だと? この私のせいで高句麗が滅ぶだと? この私が…ヨン・ゲソムンが…!」
口を押さえて苦しみだす。
「大莫離支」
「父上、早くお連れしろ」
「大莫離支」
「早くお連れしろ、父上」
テ・ジョヨンは泣く。

コルサビウの閉じ込められているところへ連れてこられるテ・ジョヨン。
フクスドル「しばし待ってろ、戻り次第首を斬ってやる」
コルサビウ「何があった?」

病の床のヨン・ゲソムンがうなされている。
シン・ホンが脈を診ている。
シン・ホン「今からここには、我ら以外は出入り禁止に」
ナムセン「なぜだ?」
「大莫離支の容態を秘密にするのです」
「何を言うのだ?」
「未だ生きているのが不思議なくらいです。恐ろしい精神力です。今まで耐えるとは。だんな様、焦りは禁物です。全てを引き継ぐ準備が終わってから、大莫離支の死を公表するのです」
「父上…父上が…(泣きそうになる)」

月夜。
ヤン将軍「大莫離支が倒れた?」
テ将軍「さようです」
「ジュンサン、私を助けてくれ。すぐに平壌城へ行く。」
「一体なぜ?」
「ヨン・ゲソムンに会う」
テ将軍「あそこは敵陣も同然です」
「今会わなければ、二度と会えぬ気がする」
「行ってはなりません」
「無二の親友だ。今、彼の胸は私への憎悪に満ちている。死ぬ前に誤解を解きたい。それでこそ、あの世でも友になれる」
「将軍」
「私をここから出してくれ。コ将軍が知れば厄介だ。ジュンサン」

平壌城。
コム将軍らが、慌てて階段を下りる。
馬に乗っているヤン将軍とテ将軍。
「将軍」
ヤン将軍「大莫離支に会いに来た。道を開けろ」
テ将軍「大莫離支が危篤だと聞いた。早く案内せよ」
「お引取りを。私どもは将軍に手を出せません。しかし、ナムセン様は違う、必ず将軍を襲うでしょう」
「そうです。私が遼東軍営まで送ります」
「邪魔をするな(馬を進め、門の中に入る)」
「将軍」「大将軍」

ナムセンたちがテ・ジョヨンたちのところへ来て、刀を抜く。
ナムセン「貴様のせいで、父上が倒れたのだ、もう許せん。この手で殺さねば気が済まん」
「だんな様」
シン・ホンが耳打ちする。「ヤン将軍が来ました」
「何? ヤン将軍がここへ?」
「そうです。テ将軍と一緒です」
「テ将軍まで…よし、ちょうどいい、まとめて殺してやる」
「だんな様」
「お前はもちろん、テ将軍もヤン将軍も、父上を苦しめた元凶を残らず殺してくれる。一人も残さずにだ」
「だんな様。おやめに…おやめ下さい。だんな様」

走るナムセン一行。
「早く動け」
ヤン将軍と向き合うナムセン。
ヤン将軍「大莫離支に会いに来た。会わせてくれ」
ナムセン「この世では会えないでしょう。先にあの世へ逝きなさい。私が送りましょう」テ将軍「何て事を言うのだ」
ナムセン「者ども」
いっせいに兵が剣を抜く。

テ・ジョヨンとコルサビウが脱出しようとするが出来ない。

ヨン・ゲソムン「(寝ている)生かさぬぞ。私を邪魔する者は…ヤン・マンチュン…ヤン・マンチュン、お前も…貴様も…」

ヤン将軍「私をあの世に送る?」
「さよう」
「私はそなたの父の友だ」
「父上は将軍を敵視している。父上の敵なら私にとっても天敵だ」
「どいてくれ」
「老いて耳も目も利かないようだ。ご覧なさい、ここは平壌だ。ここでは私が…」
ナムセンの頬を叩くヤン将軍。
ヤン将軍「貴様」
もう一発叩く。
フクスドル「だんな…」
「ナムセンよ…貴様は赤子の頃、私の背で育った、その無礼は見過ごせんぞ。また私の邪魔をしたら、その時は、この手でお前を殺す」
ナムセン「矢を射ろ、弓部隊よ、早く矢を射るのだ」
テ将軍「この方は、高句麗の大模達ヤン・マンチュン将軍だ」
「反乱軍の首魁だ。早く射ろ」
「貴様ら、何のつもりだ。すぐに弓を下ろせ」
「命令だ、早く、早く射るのだ」
兵は、弓も剣も下ろす。
ヤン将軍は、ナムセンをじっとにらむ。

「ははははは」
霧の中を、ヨン・ゲソムンが剣を持って、歩いている。
通路の奥に人影。
「ははははは。ついに貴様もここまで来たか」
「李世民…」
「お前の命同様、高句麗の国運も終わりつつある」
「私は決して死なん。高句麗も永遠に続く」
「世に永遠不変などない。人の生老病死が理のように、どんな強国も興亡盛衰の道をたどる」
「貴様らは、なぜ高句麗に執着するのだ?」
「今まで、中原では多くの王朝が明滅していった。だが高句麗はその国を千年も守ってきたのだ。我らはそれが許せん」
「はははははは。やっと本音を言ったか。そうだ、お前たちが領土争いに明け暮れている間に、高句麗は千年の歳月を支配してきた、いいか、天下の主は我ら高句麗だったのだ
「だが、歴史は勝者のものだ。貴様らの誇る千年の歴史を消し去り、書き直してやる」
「黙れ」
「高句麗の領土と歴史、そして文物まですべて我らの物となるのだ。お前らは、子孫に抜け殻しか残せぬのだ」
「我が高句麗は決して滅びはしない。むしろ我らがお前らの唐を滅ぼすだろう」
「すでに滅亡の道に入った。唐に滅ぼされた百済のように、高句麗もじきに滅ぶぞ、ヨン・ゲソムン」
「貴様…、李世民…、李世民…、貴様…!」
「おのれ、ヨン・ゲソムン…!」

ベットで寝ているヨン・ゲソムン。
「おのれ、貴様…(起き上がる)」
横を見ると、ヤン将軍がいる。
李世民にだぶる。
剣を抜くヨン・ゲソムン。
「貴様、ここを何処と心得る? 今すぐ殺してやる。その首を斬ってやるぞ。おのれ、貴様」
ヤン将軍はじっと見ている。


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