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テ・ジョヨン25回目

第25回
ナムセン「お前に弟を連れ戻せるのか?」
テ・ジョヨン「はい、必ず連れ戻します」
「いいだろう、必ず連れ戻せ」
「はい」

テ・ジョヨン、コルサビウ、フクスドルが兵士を引き連れて、馬で進む。
扉を叩く。
サブクが出てくる。
その後ろから声。
ブ・ギウォン「何事だ?」
頭を下げるテ・ジョヨン。
「ナムゴン様に会いに。太大兄の命令です。もし妨害なさるなら、不祥事が起きるでしょう。道を開けて下さい」
ブ「どうぞ。弟を送り出して、兄上はご心配のようだな。ちょうど待っておいでだ。さあ中へ(中へ戻る)何を迷う? 入らないのか?」

部屋の中。
ナムゴン、テ・ジョヨン、ブ・ギウォン、シン・ソン。
テ・ジョヨン「だんな様、太大兄が心配しています」
ナムゴン「世について、皆と話していた。戻って心配なさるなと、伝えよ」
「ここに居ては駄目です、戻りましょう」
ブ「戻ってはなりません。今頃、どんな憶測をしているやら」
「憶測?」
「ここに居る間、何度も使いをよこしました。ナムゴン様を信用していないからです。戻ったら間違いなく、追及されるでしょう」
「ここに居たら疑いが深まります」
「疑い? まさか、この私がナムゴン様を大莫離支に推すとお思いか? それは有り得んが、太大兄の考えは違うようだ。大臣たちが、太大兄を追い出し、ナムゴン様を推戴すると思うだろう。戻ってはなりません、危険です…」
「ヨクサル様、何をおっしゃいます、お二人を仲違いさせる気か? 一体何を企んでいる?」
「企むなんて、そなたこそ、自分の胸に聞け。太大兄が弟君を疑っているのは事実だろう。私はナムゴン様を死地には遣れん」
「戻りましょう、でないと」
「何だ? 太大兄が弟を殺すと言ったのか?」


ソルが外に出る。
ソル「あの…飲み水がなくて」
兵士「持ってくる。待ってろ。取り付く島もないな」
コルサビウが隠れて見ている。
「行け」


サブクがテ・ジョヨン側兵士のところへ来る。
サブク「奴らはどこだ?」
「便所へ行くとか…」
「魔抜けめ。ついてこい」

サブクがある扉の前で、口に手を当てて、静かにの合図。
扉を開けると、トイレに座っているフクスドル。
「な…何だよ!」
扉を閉めるサブク。
フクスドルが出てくる。
「まったく…わざわざ便所に松明まで灯しやがって。足が痺れた」
サブクを見ながら、フクスドルは指を舌に当て、鼻の上につける動作を繰り返す。
「う…痺れる(去る)」
サブク「(はっとする)コルサビウ…コルサビウを探せ」
「はい」
行こうとすると、建物の陰からコルサビウ。
コルサビウ「何事だ?」
サブクの前をとおり、便所に入り、扉を閉める。
不審げなサブク。


ブ・ギウォンとテ・ジョヨンの顔。
テ・ジョヨン「どうか信じて下さい」
シン・ソン「他意が無いなら外で会ってもいいはずだ。城外に極楽寺という大きな寺がある、そこで会っては?」
ブ「そこなら安心だな。どうだ? 太大兄に伝えるか?」
ナムゴン「私は師父様に従いたい」
「だんな様」
「兄上に恥じる事はしていない。極楽寺で待っていると伝えよ」
頭を下げ、席を立つテ・ジョヨン。
振り返ってブを見る。

ナムセンのところ。
ナムセン「ナムゴンに会ったか?」
テ・ジョヨン「はい」
「ナムゴンはどこだ?」
「極楽寺で会いたいそうです」
「極楽寺? 城外で会いたいだと?」
「さようです」
「戻るのを恐れるとは、何かやましい事でもあるな」
「そうではなく…」
「分かった、下がれ。下がらぬか」
「お考えのような事はないでしょう」
「何の考えだ? 私が何を考えた?」
「ナムゴン様を疑ってはいけません」
「もう下がれ」
「シン公はどう思う? ブ大臣が弟を使って何か企てたに違いない」
シン・ホン「もし弟君が前面に出るなら、最大の敵になるでしょう」
「最大の敵?」
「ナムゴンが私の敵に?」
「有り得ん。弟はそんな奴ではない」


邸の庭。
テ・ジョヨンが思案しながら、歩いている。
コルサビウがきて、耳打ちする。
「ブ大臣邸を見てきた。そこに刺客どもがいる」
「本当か?」
「あの鍛冶師だ。この目ではっきり見た。城外で会うなら、刺客を使うつもりだ。太大兄が狙われるかも知れん」


チョリン「ヨン・ナムゴン? 奥にいる者がヨン・ゲソムンの次男?」
「確かです」
「ヨン・ゲソムンの次男がなぜここに? ヨン・ゲソムンの身に何か…」
ブ・ギウォンとサブクが入ってくる。
ブ「今まで忙しくて来れなかった」
イ・ヘゴ「いつまでここに隠す気だ?」
「その事で来た。じきに世が覆るだろう(イ・ヘゴびっくり)準備しておけ。剣を抜く事になるだろう」

ナムゴンとシン・ソン。
ナムゴン「どう考えても無理です。皆に推戴されても大莫離支にはなれません。兄上に会います。腹を割って話せば、この難局を乗り切る方法が見つかるはずだ」
「そうなれば、あなた様を推戴した者は皆殺されます。彼らは命を懸けました。高句麗を救う道は戦ではなく、和睦だと思ったからです。それができるのは、この国でただ一人、ナムゴン様だけです」
「ですが…」
「お断りなされば、高句麗は全ての希望を失います。そして、高句麗が滅ぶ事になれば、ナムゴン様の責任です。明日、陛下に会うでしょう、気を強くお持ちなされ。大兄の肩には、国の運命がかかっています。高句麗の国運です」


廊下で、シン・ソンを呼び止めるブ・ギウォン。
「心境の変化はあるか?」
「まだ揺れています」
「我らの運命は、ナムゴン次第だ。何が何でも彼を大莫離支にせねば」
「じきに意を固めるでしょう」
「当然、そうならねば」
「私の話した計画は順調です?」
「もちろんだ、失敗したら皆が死ぬんだ。必ず成功させるぞ」

平壌城・宮殿。
ポジャン王がナムゴンを迎えている。
ナムゴン「陛下、位頭大兄ヨン・ナムゴンです」
ポジャン王「久しぶりだな、位頭大兄」
「はい、お元気でしたか?」
ケジンとブ・ギウォンがほくそ笑む。


ナムセン「(テーブルを叩いて)何? どういう事だ? ナムゴンが宮殿へ?」
「のみならず、臣下も皆同行したそうです」
「何? 臣下も同行した?」
「ただ事ではありません」
「ナムゴンの事は私が解決する」
イ・ギウ「でも、このままでは…」
「(テーブルを叩いて)私が解決すると言った」
イ・ギウ、オン・サムン、シン・ホンも目を伏せる。
「極楽寺か?」
「はい」
「会う日にちを知らせてやれ。なるべく近いうちにだ。なぜ答えない?」
「承知しました」
「呼んでも来ないなら、私が行くしか…」


唐・長安城。
刑場に則天武后が現れる。
「起こせ」
「何だ、お前ら、また殴るのか? 疲れないのか、お前らは」
「私だ、分かるか?」
「何と、皇后陛下。皇后陛下がなぜ…こんな所に来ては、お召し物が…」
「ここまで酷い有様とは…」
「な…何のこれしき。こうして、死ぬ前に、皇后陛下にお会いできて、少し心が晴れました。ところで、皇后陛下、教えてください。ヨン・ゲソムンが死んだとか…そんな話は? 負傷で死んだとか、刺客にやられたとか、そんな話はありませんか?」
則天武后は首を横に振る。ソリンギ落胆。
「だが、将軍は釈放されるだろう」
「え?」
「官職を奪う代わりに、命は助けると、陛下の許しを得ました」
「な…官職を剥奪だなんて。必死の思いでここまで来たのに…」
「将軍を救うためには仕方がなかった」
「生きるために、すべてを失ったか…命の他にはもう何も無い。これじゃ、生きた屍も同然ですな、はははは」
「将軍…」
「残るは命だけか…」

廃屋の中に、ぼろを着たソリンギ。
ポンペが扉をきしませて入る。
ソリンギはびくっとして起きる。
ポンペ「将軍」
ソリンギ「ポンペ、お帰り。外の様子は?」
「どこも兵士だらけです」
「思ったとおりだ、皇后陛下が助けてくれても、他の奴らが我らを狙っている」
「どうしましょう?」
「決まってるだろう、ここに隠れながら、折を見て長安城を脱出するんだ」
「(紙包みを差し出して)まずは腹ごしらえを」
ソリンギ「好物の饅頭か(一つとってほおばる)美味いな、この饅頭」
ソリンギ「(暗い表情になって)ところで、尾行はなかったか?」
「もちろん、心配無用です。戻るまでに何度も都城を回りました」
「回る? 何で回るんだ?」
「え、なぜって…尾行は撒いておかないと」
「警備に見つかるだろうが」
「有り得ませんよ」
「確かに一人で来たんだな?」
「私が信用できませんか?」
「私が信じないわけないだろう?。どんな時でも、私の側にいるのはお前だけだ、ポンペ(宝剣を取り出し)これを売ったら結構稼げるぞ」
「これは、イ・ヘゴが命代わりに預けた宝剣では?」
「おい、イ・ヘゴがヨン・ゲソムンを殺す話は、なかったと思え。我らだけでも生き延びねば」
「ここを出たら、どこへ?」
「さてな…」
「将軍」
「こら、もう将軍と呼ぶな。官職を奪われたんだ」
「将軍」
「だから違うって…」
兵士が乱入し、刀を突きつける。
ソリンギ「一人だと言ったじゃないか」
「そんな、尾行は無かったはずだ」
「この馬鹿者め」
「将軍」
「将軍じゃないと言うに」
兵士の後ろから、イジョク将軍と蘇将軍が現れる。
ソリンギ「結局は、大ソウ管自ら私を殺す気だな?」
イジョク「こいつらを連れ出せ」
「こら、放せ、放さんか」


イジョク将軍と蘇将軍がテーブルに座っている。
ソリンギが現れてすわる。
「皇后陛下の助けがなくば、とっくに大ソウ管に殺されてました」
「今でもその気になれば、殺せる」
「今度は何を企んでるのです?」
「そなたが復職できる方法をお教えよう」
「ふ…復職? 将軍に戻れる方法があるのですか?」
蘇定方「我らに従えば復職させてやろう」
「そうなれれば…ところで、何をすればいのです?」
「我らの質問に正直に答えろ。以前にお前を逃がしたのは、則天武后だな? それと、戦の敗因が契丹にあるという話は本当か?」
「大事な事だ。答えよ」
「もし、それが本当なら、どうなります?」
「則天武后は、今や全朝廷の敵となっている。この機に傲慢な皇后の気勢をそぐのだ」
「契丹も同じだ。事ある毎にヨンジュを出せと騒ぐ、この機に滅族してくれる」
「一言でそなたの運命が決まる。さあ答えろ。今の話は事実か?」
「大ソウ管、私は故郷で畑仕事でもします、あまりにも馬鹿げたお話なので…」
「何?」
「」
事実とは似ても似つかぬ話です。まったく人を貶めるなんて…
「貴様…者ども、奴を引き出せ」
「大ソウ管、放せ」
「また現れたら、その時は殺してくれる」
「大ソウ管、せっかくだから、お茶は飲んで…(茶を飲もうとすると、引き立てられて)うわっ、あちち、こらっ、放せ、放さんか」


高句麗の旗を持った騎馬兵数騎が走る。
ヤン将軍。
部下がぞろぞろとくる。
コ・サグ「将軍、お話があります。コム将軍からの伝令で、急ぎお耳に入れたい事が…」
「ヨン・ゲソムンが死んだのか?」
「ご存じでしたか」
「天の与えし命は、人の力ではどうにもできん。だが、彼のあの太い声をこの世で二度と聞けないと思うと、言いようもなく寂しい」
テ・ジュンサン「ところで、平壌の様子がただならぬようです」
「何だと?」
「ナムゴンがブ大臣らと手を組みました」
「ナムゴンが?」
「この機に乗じて、貴族は私兵制度の復活を狙うようです」
「大莫離支の子らが対立するとは…」
「国の公式的な大莫離支は未だヨン・ゲソムンです。子息の争いにおいそれと手は出せません」
「さようです。もし、大莫離支の死が国内や唐にまで知られたら」
「今のわれらには、内紛が最大の敵だ。大莫離支が死ぬなりこうなるとは。高句麗にとっては最悪の事態だ。こんな時こそ、各自の任務をしっかり果たせ。唐の監視はもちろん―ー国内の分裂にも目を光らせろ。大莫離支が去った今―ー我らの役目はより増えたのだ」

コム「刺客だと? 刺客がブ大臣邸に?」
コルサビウ「この目で見ました」
チャン・サネ「母は違えども兄弟だ。兄君を狙うはずはないだろう」
「ブ大臣が絡んでいるのです。だんな様をけしかける事も有り得ます」
チャン「では、この事を太大兄に知らせねば…」
ジョヨン「下手をすると、兄弟の仲を裂く事になります」
コム「そのとおりだ、話して何も起こらなければ、兄弟の溝が深まるだけだ」
チャン「でも万が一、太大兄の身に何かあれば…」
ジョヨン「コム師範に頼みます。思惑だけでは話せません。前もって備えるしか方法はありません」
「万が一、太大兄が命を落としたら、お前が責任を問われる」
「今は、兄弟の対立を防ぐのが先です」
「方法を話せ。どうすればいい?」



ナムセン「もう決まった事だ。なぜ止める?」
シン・ホン「行く理由がありません」
「弟に会うのだ」
「危険です」
「危険? 何が危険なのだ?」
「何か別の理由があるはずです。なぜ極楽寺で会おうと言ったのか…」
「では、弟が私を殺すと言うのか? 下がれ」
「だんな様」
「お呼びですか」
「入れ」
シン・ホンが出て、テ・ジョヨンが入る。
「シン公が、危険だから寺へ行くなと止める。お前の考えは? 意見を聞いておる。ナムゴンは、私に危険な存在なのか?」
「それは、だんな様が一番よくご存じでしょう」
「お前は、いつも予想と違う答えを言う。大臣たちは今―ー弟を大莫離支にしようとしている。弟も和睦的な考えの持ち主だ。大臣らと仲がいいはずだ。私は今―ー弟の処分を考えている。私に挑んでくるなら、いくら弟でも仕方があるまい。明日弟に会うのもそのためだ。ブ大臣と手を切らせるためだ。今は、弟を選ぶのが最善だろう」
「さようです」
「だが、私の忠告を無視するなら、その時は弟を殺すしかない」


イ・ヘゴが剣を見ている。チョリンらもいる。
サブクが来る。
サブク「準備は?」
イ・ヘゴ「こちらは終わった」
サブク「明日、彼らが城門を出たら、寺に人を送る。ナムセンを殺すのは、お前らの役目だ」
緊張したチョリンの顔。

馬に乗ったナムセンの後ろに、フクスドル、テ・ジョヨン、コルサビウ、兵士たち


極楽寺。
白服の行列。
スギョンが礼をする。
「スギョン様、コム将軍が…」
コム将軍が来る。
「スギョン様」
「コム師範がなぜここに?」
「これから、太大兄が見えるので」
「太大兄が?」
「はい、ところで、スギョン様はなぜ…?」
「最近、陛下の具合がよくありません。それに区にも落ちつかないので、数日前から、百日祈祷を行っております」
「そうでしたか、蘭度祭があったようですな」
「ええ、今出るようです」
「もう宮殿へお戻り下さい」
「急になぜです?」
「危険な事態になり得ます。だから…」
「危険な事態?」


ナムセン一行を僧が止める。
「ここからは、寺の境内です。馬から下りてください」
「何だと、この坊主、この方を誰と心得る。こちらは…」
「よせ、仏の地に来たのだ、仏の法度に従おう。皆下りろ」

サブクが様子を見ている。
ナムゴンが来る。
ナムゴン「待たせたな、行こう」
サブク「今は駄目です」
「なぜだ?」
「太大兄が刺客を送りました。ナムゴン様を殺せと…」
「兄上が? それは有り得ん」
「早く脱出なさいませ。お連れしろ」
「はい」
兵士に囲まれて、ナムゴン歩く。


ナムセン一行の前方を、僧に先導された白服集団が輿を担いで通る。
「蘭度祭があったようだな、道を開けろ」
ナムセン一行が待つ間、白服集団が通る。
白服集団の中に、ソル・ゲドウ、イ・ヘゴ、チョリン
テ・ジョヨンがチョリンに気づくとほぼ同時に、イ・ヘゴらが輿から、剣を抜く。
テ・ジョヨン「刺客だ」
「奇襲だ」
「だんな様を守れ」
斬り合いとなる。
チョリンが手裏剣をなげ、テ・ジョヨンが剣で落とす。
一瞬にらみ合い。
イ・ヘゴ「殺せ」
後ろから、白服に矢が刺さる。
コム将軍が弓を構えた援軍を連れてくる。
イ・ヘゴ「逃げろ、皆、退却だ」
「退却せよ」
「奴らを追え、一人も逃がすな」
「ご無事ですか?」
「大丈夫だ、奴らを追え」

イ・ヘゴを追うテ・ジョヨン。
前方からコム・モジャムが来る。
コムの剣でイ・ヘゴが傷を負う。
白服の部下が手裏剣を投げて、イ・ヘゴを助ける。
イ・ヘゴ「チョリンは?」
「ゲドウと一緒です。早くお逃げ下さい(手裏剣を二本投げる)」
コム・モジャムとテ・ジョヨンは手裏剣をかわす。
イ・ヘゴたちは逃げる。

チョリンとゲドウをコルサビウ、フクスドルが狙う。
ソル・ゲドウ「おい、俺を怒らせるなよ、逃がしたほうが身のためだ」
フクスドル「馬鹿な事を言うな、お前…俺が誰だか知らないな? 俺はフクスドルだぞ」「何の石(ドル)だか知らないが、俺の話が分からんようじゃ、やっぱり石(ドル)だな、石頭」
「何、石頭? 顔は俺より不細工なくせに」
「何だと? 貴様!」

チョリンの手裏剣を交わすコルサビウ。

フクスドルとゲドウは乱闘。

チョリンは肩にコルサビウの刀を受けて、傷を負い、ゆるいがけを蹴り落とされ、転がり落ちる。

ナムゴンとサブクは、林の中を歩いている。
「兄上が…私を殺そうとするなんて」
サブク「気になさいますな」
「兄上はそんな人ではない。一体何が兄上を変えたのか」
「これからは、あなた様も変わるべきです。太大兄の豹変は、権力への欲望が原因です。それゆえ、あなた様は国と民のために決断をすべきです、信じていた兄上が、弟を殺そうとしたのです。これが権力を前にした現実です。兄上への未練をお捨て下さい。大義と名分のためです。早くご決断を」
「大義と…名分…大義名分か」
ナムセン邸。

ナムセン「それでナムゴンは?」
「逃がしました」
「逃がす?」
コム「一帯を調べても見つかりません」
「触れを出し、兵を置きましょう」
シン・ホン「なりません」
イ・ギウ「なぜだ? 早く捕まえねば」
「兄弟の揉め事です。民の視線もあるゆえ、慎重になるべきです」
コム「今、捕虜を尋問中です。何か明らかになってから、動いたほうが…」
「なぜ言わなかった?」
「確信できなかったのです。ナムゴン様に関わる事です。間違えば…お二人に大きな罪を犯します」
コム「私と相談して決めました。テ副将のお陰で大事に至りませんでした」
シン・ホン「さようです。テ副将がだんな様を救ったのです」
「その反対にもなり得た。私が死ぬ事も有り得たのだ。人の命とは、一度消えたらどうにもならん」
「私の落ち度です、お許し下さい」
「だが、私は生きている。確かにお前のお陰だ。この恩は忘れないぞ」


ブ・ギウォンが歩き回っている。
ケジンの声「何と言うことだ(姿を現す)暗殺に失敗しただなんて」
ブ「テ・ジョヨンのせいです」
「何? テ・ジョヨンがまた我らの邪魔を?」
「ナムゴンは?」
ブ「安全な所に隠しました」
ケジン「こうしている場合じゃない、何か対策を立てないと」

テ・ジョヨンの驚いた顔。
「今何と言った?」
コルサビウ「チョリンという女を、この手で斬った」
「死んだのか? 答えろ、死んだのか?」
「斬られて、谷に落ちた」
「(行こうとするテ・ジョヨンを止めて)どこへ行く?
「遺体だけでも見つけねば」
「無駄だ、今まで谷を探してた。私を恨むな。生かしておけば、いつかお前の前途を阻む。縁を切れないなら、私が…」
「放せ」
テ・ジョヨン行く。


白服のイ・ヘゴがソル・ゲドウを殴っている。
ゲドウ「何だよ、落ち着いてくれ」
「チョリンを死なせて、一人、逃げ帰ったか」
「瞬時の事だ、俺にどうしろと?」
棒を持つソル・ゲドウ。
「命からがら逃げて来たんだ、なのに、俺にどうしろってんだよ」
「よし、殺してやる」
剣を取って、振りかぶるイ・ヘゴ。
「抑えて下さい」
「放せ」
「落ち着いて下さい、生きる道を探しましょう」
ゲドウのそばに剣を投げ、木に突き立てる。
「チョリンを探す」
ゲドウ「(後ろからイ・ヘゴを止めて)谷は兵士だらけだ、今行ったら死ぬぞ」

兵士とともに極楽寺に走りこむテ・ジョヨン。
テ・ジョヨン「この中をよく探せ」
「はい」

大きな像の前で拝礼をしているスギョン。
テ・ジョヨンが右横の扉から見ている。
像の左後ろには、傷ついたチョリンが隠れている。
テ・ジョヨンに気づくスギョン。
スギョン「テ副将では?」
「はい」
チョリンびっくり。
スギョンの声「いつからそこに?」
「用事があって寄りました」
「こんな所で会えるなんて、嬉しいわ」
「あ…はい。昼間に騒動がありましたが」
「コム将軍に聞きました」
「怪しい者を見かけませんでしたか?」
「怪しい者?」
「何でもありません。お邪魔しました。では…」
「テ副将、お待ちを」
「何かお話でも?」
「実は…騒動の事もあって、夜が怖かったのです。それで仏様に、今夜守ってくれる人をお願いしたら、テ副将が…夜が明けるまででも…」
「承知しました」
「ありがとう。今夜は祈祷に集中できそうです」
「外で待機しています」
嬉しそうなスギョン。
苦しそうなチョリン。

テ・ジョヨンが寺から出てくる。

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