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王と私第1話

時は、世祖元年。

大勢の内侍の身支度を押さない内侍の卵が手伝っている。
鏡を見て、おしろいをつけ、頭を結ってもらう。
チョ・チギョムはその先頭で支度をしている。

武官が武芸の訓練をしている。
一番強い男が、ひざまずくと、チョ・チギョムがお供を連れて現れる。

チョ・チギョムがスラッカンに現れる。
チギョム「即位後始めてお誕生日であられる。準備を万全にせねば」
「ですが、まだ鎮品単子(祭祀などでの追うの料理目録)をいただいておりません」
「何だと? 宴は3日後なのに、まだ受け取っていない? チェ・ソルリ(王の料理を担当する内侍)はどこだ」

暗い片隅で男女が絡み合い、男の笑い声。

チョ・チギョムが階段を下りてくる。
脱ぎ捨てた衣服を発見。
男女を発見。
男は、チェ。
チェ「(慌てて起き上がり)チギョム様」

チェが、地中に埋められて、顔だけが出ている。
チギョムが見下ろしている。
「ソルリとしての役目を全うせず、内侍の身で王の女人を貪ったのだから、死んで当然だ」
「どうかお許し下さい」
チギョムの目配せで、男が二人、チェに近づき、蜂蜜のつぼをチェの顔に傾ける。
「チェ・ソルリ、女の味は、この蜂蜜より甘いか?」
そこへ、蜂の巣が近づけられる。
チェの頭には、びっしりと蜂が止まり、うめき声と共に、頭が揺れる。
「しかと見ておけ。内侍の規律に背いた者は、誰もがこうなる」

水辺に面した東屋。
端宗先王「首陽山に影がさし、朝鮮は暗黒の世を迎えたな」
キム・ジャミョン(内禁衛大将・チョソンの父)「先王、我ら臣下の手により、スヤンを―ー暗殺する所存でおります」
「失敗に終われば、一人も生き残れぬ」
「(ひざまずく)忠臣は二人の王に仕えません。私の手でスヤンの首をはねてみせます」先王は、懐から、ノリゲを出し、渡す。
「そなたの忠誠を信じる」
ジャミョン、ノリゲを受け取り、握り締める。

チギョムの前で、絵を描く女児とノ内侍。
「相変わらずの腕前ですね」
ノ内侍(チギョムの養父)「ただの遊び絵だ。隠居した年寄りは暇を持て余し、余生を過ごしておる。それでどちら側につくことにした?」
チギョムは杯を飲む手を止める。
「不要な身となっても目と耳はついておる。先王の復位を願う声があると聞いた」
チギョムは、女児ソリョンを見る。
「気にするな。熱病を患って以来、聞こえぬのだ。わしの世話役にはもったいない子だがな」
「父上はどう思われますか」
「成功すれば、忠臣となり、失敗すれば逆賊だ。迷っても仕方ない」
ソリョンが顔を上げる。
「だが―ーいくら易姓革命によって、王朝が変わろうとも、我々内侍の男○は二度と戻らんことを忘れるな」

剣の練習をするジャミョンに、飲み物を持ってくるオ氏。
「なぜ暗い顔をしているのだ」
オ氏(ジャミョンの正妻、チョソンの実母)「大事があるという噂を聞きました。何かかかわりがあるのではと心配で」
「私は天に恥じぬ人生を生きてきた。恐れはせん」
「だんな様、あなた様にお仕えできるなら、この都を離れ、名もなき農民となってもかまいません」
「(抱きしめる)安心するがよい。生まれてくるわが子にはよき世を見せてやる」
咳払い。
二人は、離れる。
チギョム「仲むつまじい夫婦の邪魔をしたようだな」
酒を酌み交わすチギョムとジャミョン。
ジャミョン「お前の協力があれば、千軍万馬を得たも同然だ」
「実はまだ決心できずにいる」
「チギョムよ、お前と私は竹馬の友だ。武官と内侍、進む道は異なっても、先王に忠誠を誓った仲であろう。ともに死すと言った約束を守ってくれぬか」
二人は手を握り合う。
オ氏が遠くから見ている。

チギョムが家の前に立っている。
オ氏が出てくる。
「珍しく泥酔いたしまして、道あk主人が誤った道に進まぬようお導きください」
「心配はいらぬ。出産の日も近い、ご自愛ください」
「信頼しております。道中、お気をつけて」


夜道を従者と歩くチギョム。
「三日後には、宮中に血の嵐が吹き、忠臣と逆賊に分けられる。グムピョ、お前はどうする?」
「ご主人様の意に従うまでです」
「ご決意は?」
「忠臣だろうが、逆賊だろうが、内侍は後世に記録さえ残らん。どちらになろうとも恐れることはない」
「ですが…」
「男○を切り、宮中に入る前、思いを寄せる女人がいた。その人は―ー親友の奥方となった。彼女にだけは、恥ずかしい姿を見せたくない」

チョ・チギョムと、帳面に毛筆で署名するチギョム。羽飾りのある帽子をかぶっている。
その帳面を、並び順に手で送り、最後に受け取ったのは、アン・ヒョンドウ内侍府長。
アン「三日後の―ー誕生祝の席で、大事が起きた時は―ー我ら内侍の手で混乱を収めねばならん」

誕生祝いの宴席。
踊り手が真ん中で踊っている。

セジョ王(スヤン)が王座に座っている。
チョンヒ王妃と、世子妃ハン氏が並んでいる。
赤ん坊の月山君は父のウィジョン世子のそばにいる。

アン内侍府長は、チギョムをみて、うなずく。
ジャミョンがチギョムを見て、側による。
「我々、内禁衛の武芸を披露する席で―ーすきを見て、首をはねる。世子ら朝廷の奸臣もすべて斬首する」
「成功すると思うか?」
「必ずや、天が味方し、先王の復位が実現する」
会釈し、去ろうとするチギョム。
「チギョム、もし私に何かあった時は、妻のことを頼む」
「(ジャミョンに背中を向けたまま)不吉な事を言うな。何かあるはずがない」
「約束してくれ。そうすれば気も軽くなる」
「約束しよう」

大太鼓の音が打たれる。
武芸を披露する4組。
亀城君と、イ・チャンが笑って見ている。

大太鼓が鳴る。
ジャミョンとグムピョが進み出る。
槍と剣で戦う。
王が立ち上がって、手を叩く。
全員が一斉に立ち上がり、手を叩く。
ジャミョンたちは、ひざまずく。
王「実に見事だった。内禁衛大将キム・ジャミョン、護衛大将ト・グムピョ、我が祝いの席を盛り上げた功として、酒を振舞おう」
ジャミョンたちは、前に進み、武器を置き、さらに進み、片ひざ立てて、ひざまずく。
「近う寄れ」
さらに進み、片ひざたててひざまずく。
酒を持つ侍女と王が近づく。
杯を受け取ったジャミョンに王が酒を注ぐ。
「飲むがよい」
ジャミョンは、杯をそばに持ってくるが、杯を傾けてこぼす。
王妃びっくり。
杯を落とす。
王びっくり。
剣につけてあった赤い紐を使って、剣を手に取り、王に突きつけるジャミョン。
「スヤン、天に代わって―ー幼きおいを追い出し、王位を奪った罪を裁く」
あちこちで、剣を取って兵が向き合う。
掛け声と共に、剣を振り下ろそうとしたジャミョンをグムピョがおさえこみ、階段を転がり落ちる。
戦いが始まり、王妃や王を侍女が守って、その場から逃げる。
世子妃がおなかをおさえて崩れる。
「世子妃、気を確かに。早く、中へ」「はい」

アンは、ろうばいし、帳面を隠してあるところへ行き、帳面を出す。
チギョムが追う。
アン「裏切ったのか」
「新王への忠誠を誓っております」
「愚か者め(剣を振るう)」
グムピョが手裏剣を投げ、アンに刺さる。
倒れるアン。
帳面を取り、自分の署名したページを探し、破り取るチギョム。
「どうなった?」
「反乱は制圧され―ージャミョンは宮殿の外へ逃げました」


草原をオ氏の手を引いて逃げるジャミョン。
川の小船に乗ろうとするが、追っ手が来る。
「先に川を渡れ、私もすぐに後を追う」
「一人で行くくらいなら、一緒に死にます」
「私の代で、家門を閉ざすことはできん。我が子を生かしてくれ。早く行くのだ!」
「でも…だんな様…」
「(端宗のノリゲを出し)わが子にこれを…父は忠節を尽くそうとして死んだと」
「だんな様…」
最後に駆け寄り、妻の手を握り、船を見送るジャミョン。

ジャミョンは、馬に乗った追っ手から、走って逃げ、取り巻かれ、ついに対決する。
グムピョが馬で来る。
「先王の内禁衛大将キム・ジャミョンだ」
相手は5人。
飛んで、一人を馬上から、叩き落す。
グムピョは、長いむちで何度もジャミョンを打つ。
むちの先端を捕まえたジャミョン。しかし、すれ違いざま、切られる。
座って目を閉じるジャミョン。
首をはねようとしたグムピョ。
そこへチギョム。
グムピョは、頭を下げて控える。
「チギョム、スヤンの影におびえ、大義を捨てたか。そんな者を信じていたとは…私の目が曇っていた」
「この国とお前を守るためにしたことだ(懐から紙を出す)反徒連判状の署名だ。気持ちを入れ替えると誓えば、助けてやれる」
「恥じて生きるくらいなら死んだ方がマシだ。早く首をはねろ」
「じきに生まれる子供に汚名を着せるのか」
黙ったまま目を閉じるジャミョン。
後ろの兵士が剣を差し出す。チギョムはその剣を抜いて、ジャミョンの首に突きつける。「生涯の友としての最後の友情だ」
剣を受け取るジャミョン。
チギョムは、ジャミョンに背を向ける。
剣が何かを切る音。
剣の先に血がついている。
ジャミョンが倒れる。
チギョムは、不動のままたっている。

山奥の川沿いの岩場で、女性を侍らせて、チギョムたちが宴会をしている。
舞う女性。
女がチギョムに酒をつぐ。
「誰もがうらやむ内侍府長に昇格されたのに、なぜそんなに暗い顔を? (チギョムの着物の裾に手を入れながら)今夜私がお仕えいたします(寄り添う)」
黙って酒を飲むチギョム。
舞に酔っぱらったヤン・ソンユンが扇を持って乱入。
「男もどきが妓生を横にはべらせ、酒を飲む。女と遊んで楽しいか? チギョム様、内侍府長への昇進を心からお祝い申し上げる(頭を下げる)内侍府長、お祝いの酒を一杯ついでもらおう」
チギョムは、酒を注ぐ。
「この酒は、先王の血の涙であり、これらの贅沢な肴は無残に殺されたー忠臣たちの肉片だ。そう思わぬか?」
「冗談が過ぎるぞ」
ヤンはチギョムに酒をかける。
一同びっくり。
けたたましく笑うヤン。
グムピョが剣を抜こうとするのを、チギョムは手をあげて制止する。
「忠臣らを殺し、栄華を手にしてうれしいか?」
「職務を全うするために、やむを得ずしたことだ」
「だから何だ。どんなに言い訳をしても尚膳殿と忠臣らを殺した罪はぬぐいきれんぞ。卑劣な奴め(立ち上がる)男○を切り捨てただけでなく、人間の心根まで捨ててしまった根性なしめ(高笑いしながら、去っていく)」
グムピョがささやく。
「私にお任せください」
「やめよ。幼き頃からの友だ。友を二人も失いたくない」



家の裏から男が二人出てくる。先に歩いている男を女が支えている。
「人の一生は、流れる川の水と同じだ。生きていれば渦に巻き込まれることも、滝から落ちることもある。墨汁一滴くらいでは、川の水は濁らん。すべて忘れるのだ」
後ろを歩く男はチギョム。
振り返るとグムピョが走ってきて、頭を下げる。
「どうだ」
「居所がわかりました」
驚くチギョム。


門から馬に乗った男たちが出てくる。
チギョムの声「必ず無事に連れ戻せ」

おなかの大きい女が、山道を歩きながら、おなかを押さえ悲鳴を上げ、倒れる。
洞窟の中へ、うめきながら入る。

白いカーテンの中。
多くの女に囲まれて、女が出産しようとしている。
「(おなかをさすりながら)世子妃、イキんでください」
絶叫する女。

洞窟の中で女が絶叫する。

交互にシーンが繰り返す。

洞窟の中の女は、折れた木を口に挟む。

それぞれ赤ん坊が生まれ添い寝する。

山奥の仏像の前にあるお供え物のにぎりめしを、女がほおばる。

女は川の岩場で水を飲み、赤ん坊に乳をあげる。

対岸で、馬に乗ったグムピョが見ているのに気づく。
女は赤ん坊を抱いて逃げる。
グムピョ「追え」
山道を逃げる女、追うグムピョ。
「見つかりません」
「まだ近くにいる。要所を押さえ、周囲をくまなく探せ」
「はい」
その様子を小高いところから、こっそり見ている女。
女「我が子よ、これからどうすればいい?」
泣きながら女は、決心する。

女は仏像の近くの場所を、隠れながら歩いている。
赤ん坊を岩の陰に置く。
白布を裂き、血文字を書いて丸め、赤ん坊のおくるみの中に入れる。
「我が子よ、二人では生きられないわ。この方法しかない。母を許してちょうだい」
赤ん坊を、枯れ葉で軽く埋める。
「どうか、我が子が無事でいられるようお守りください」

馬に乗ったグムピョ。
笛の音。
女が走っている。
手には赤ん坊に見せかけた包み。
女は断崖の上に追い詰められる。下は川。
目をつぶって、川へ飛び降りる女。
グムピョたちは、見下ろす。

山奥の仏像に向かって女が二人祈っている。
「山神よ、このウォラが祈祷師となり、仕えられますように。恩恵をお与えください。心を込めて祈るんだよ(ため息)」
ウォラは突っ立っている。
「両班の家に生まれた娘が祈祷師になるのは容易ではない。だが仕方ないさ。恨むなら己の運命を恨むんだね」
ウォラ「祈祷師になどなりません」
「恐ろしいことを」
ウォラは、後ろを向いて去っていく。
「どこへ行くんだい。山神よ、まだ分別のつかぬ子です。どうかお許しを」

木に縄をぶら下げて、縄の輪に首を入れて、首つり自殺しようとするウォラ。
赤ん坊の泣き声。
首つり自殺をやめて、探し回り、赤ん坊を見つける。
そこへ、もう一人の女。
「ここにいたのかい? こんな山奥に赤ん坊がいるなんて、一体どういう縁だろうね」
血文字の白布を見つける。

山小屋で赤ん坊をあやすウォラ。
「とてもお腹が減っていたのね。ゆっくり飲みなさい」
白布の血文字には、『キム七月三十日申』と書いてある。
「それは?」
「さあね。赤ん坊の姓と生まれた日にちか。占ってみよう。丁丑年七月三十日申の刻か(指を折りながら)末日、申(ため息をついて)これは……赤ん坊の顔を見せてごらん」
赤ん坊に、キム・チョソンと字幕。
「こんなことがあるとは」
「何ですか?」
「“三能三無”の運命さ。どうやらお前ではなく私が授かった子のようだね」
「何を言うんですか」

ろうそくが風で消える。
宮殿。
世子妃ハン氏後のインス大妃。
亡霊の姿が現れる。
「誰だ?」
「私は先王の母ヒョンドク王妃である。スヤンは我が子の王座を奪い返した。私がスヤンの種を枯らしてやる」
ヒョンドク王妃:タンジョンの母。
インス大妃「(赤ん坊を抱き上げて)この子だけはお助けを」
亡霊の笑い声。亡霊は消えている。
インス大妃がほっとして我が子を見ると、赤ん坊は、かさぶただらけの醜い姿になっていて、悲鳴を上げるインス大妃。
眠っていたインス大妃が悲鳴を上げて起き上がる。
「(見回してわが子を捜し)赤ん坊が、私の子…」
お面をつけた人物が赤ん坊を抱いて宮殿の中を走っていく。
女官は悲鳴を上げる。
逃げるお面の人物の前に立ちはだかるグムピョ。
「遊びは終わりだ。早く御子を渡せ」
「(胸元から刀を出し)近寄るな。近付いたら赤ん坊を殺すぞ」
むちで、刀を持つ手を叩き、刀を落とさせる。さらに鞭で打って、やっつけるが、赤ん坊は空中に放り投げられ、その赤ん坊をむちを使って移動して、キャッチする。
逃げようとするお面の人物を、むちで倒し、お面をはぐと、それはチェ。


チギョムが椅子に縛られたチェのあごを棒で持ち上げる。
「チェソルリ。誰にそそのかされて、御子を連れ去ろうとした?」
「尚膳殿の恨みを晴らそうとしたまでだ」
尚膳:王室の食事担当
「正直に言うまで拷問せよ」
「はい」
チェは、拷問されながら、うめき声を上がるが、舌をかんで死ぬ。
グムピョがチェの口を開けて確認し、チギョムに向かって首を横に振る。
「隠れた逆賊を根絶やしにしなければならんのに、証人を死なせるとは」
チギョム「私にお任せ下さい」

内侍府。
宮殿の庭に、壺を目の前において、ひざまづく内侍たち。
「我々は、王の側近として、仕える身である。内侍が主君への忠誠心を失ったら。宮中にいる意味はない。先王に忠誠を誓う者は宮中を去れ。もう宮中で血を見ることはなくなるであろう。この内侍府長の名にかけて約束する」
演説しているのはチギョム。
「(壺を手に立ち上がる)従三位尚薬ホン・ジャウォン。先王の寵愛を受けてまいりました宮中を去ります」
尚薬:宮中の煎薬担当
チギョム「認めよう」
別の内侍が立ち上がる。
「従四品尚冊パク・キィドン。同じく宮中を去ります」
尚冊:宮中の書物管理
「認めよう」
「正三品尚茶イ・テウも宮中を去ります」
「認める」あちこちで声がする。次々に立ち上がる内侍。
「認めよう」
半数以上が立ち上がる。
ある内侍が立ち上がろうとしたとき、隣の内侍が止める。
「こういう時にこそ、目立たぬように」
「他におらぬか、一度去れば、二度と宮中に足を踏み入れることはできぬ。悔いはせぬか」
「いたしません」
「宮中で見聞きしたことは決して口外せぬように。誓えるか?」
「誓います」
「夜が明ける前に、己の宝である壺を持ち、宮中を去れ」
一礼して出て行く。

出て行く途中に、ある庭で、グムピョが前を遮る。周りには兵たち。
「内侍府長が宮中から去ることをお許し下さった。なぜ行く手をふさぐのだ」
グムピョは刀を抜き、斬る。それをきっかけに、兵士たちは内侍たちを切り捨てる。

チギョムにグムピョが一礼する。
「仰せのとおり処理しました」
「彼らが何の罪を犯した?男を捨てた内侍の分際で、人間らしく、忠誠を尽くそうとしたことが、罪と言えば罪か」

女の声「内侍府長(女官三人がくる)世子が危険な状態です」


ウィギョン世子が床に就いている。
チョンヒ王妃、世子妃ハン氏、医師、女官が周りに並んでいる。
世子の首ががくりと動く。
「世子(泣き出す)」


白服の世子妃が、宮中を出て行こうとしている。
チョンヒ王妃「あなたは国母となるお人でした。宮中を出ても王室の対面を守ると信じています」
「肝に銘じます」
「月山君、母と赤ん坊を頼みましたよ」
「はい、おばあ様」
「お行きなさい」
世子妃(正確に言うともう世子妃ではない)は、輿にのり、赤ん坊を抱く。
見送るチギョムに囁くグムピョ。
「キム・ジャミョンの妻が生きておりました」
チギョム驚く。

記憶を失ったキム・ジャミョンの妻がいる。
チギョムにグムピョがささやく。
「川に流されていたところを住職が助けたと」
「奥方」
「はい?何でしょうか」
オ氏:チョソンの実母「もしや私をご存じで?」
「いえ、住職を探しているのですが」
「庵にいらっしゃると思いますが」
「ありがとう」



住職とチギョムが話している。
「仏のご加護により命は助かりましたが、以前の記憶を失われたようです」
「では、赤ん坊は?」
「彼女だけでした」

オ氏「(茶を飲みながら)本当に私のことを?」
チギョム「存じています。あなたは兄弟よりも仲が良かった親友の奥方でした」
「では、私の夫と子供は?なぜ私は都から遠く離れたこんな場所に?」
「徐々にお話しします。まずは都へ戻りましょう」


チギョムが屋敷に戻る。
女が走り寄る。
「だんな様お帰りなさいませ」
輿から、オ氏が出る。
オ氏を見て顔色を変える女(チョン氏:チギョムの正妻)。
「どなた?」
「当分、ここで暮らす。離れを整えるように」

オ氏に声が聞こえる。
「私は我慢できません。内侍府長になられた途端、堂々と愛人を?」
「だから、愛人ではない」
「とにかく許せません。内侍職の妻への見下しには耐えられても、愛人は許せません」
「何だと?」
「真実を申したまでです」
「決めたことだ。口を挟むな」
「苦労を共にした妻を突き放すと?男との悦楽も我慢してきたのに、栄華を手にしたら用なしですか。愛人ごときに追い出されたりしないわ」
「私のせいで波風が立っては申し訳が立ちません」
「どうか気になさらぬように」
「ところで、夫と子供にはいつ会えますか?」
「必ず会えます。今は回復に専念してください(立ち上がって去る)」


オ氏を引きずり出すチョン氏。
「私の家から出てお行き!」
「奥方様…」
「出て行け!」
そこへチギョム。
「お前!何のまねだ、早くその手を放せ!」
「女同士の問題です。今すぐ出てお行き」
「放せと言ったであろう(チョン氏を投げ飛ばす。チョン氏は池の中へ)」
「悔しくてなりません。16のときに、米20俵で嫁がされ、夜の楽しみも辛抱してきた私を、こんな女狐のために冷遇するなんて許せない!」
「お戻り下さい」
オ氏を連れて行くチギョム。



チギョムの義父とチギョムと女の子。
「女の戦いがあったそうだな」
「根も葉もない噂です」
「家が平穏ならばすべてうまくいく。いくら天下の権力を握ったとしても、王よりも恐ろしいのは共に暮らす妻ではないか?愛人を追い出せ」
「ですが、行き場のないお人です」
「ハン氏宅で乳母を探していると聞いた」


輿に乗ったチギョムがオ氏をつれて、ある家を訪問する。
「誰かいるか(オ氏とともに門の中へ入る)」

声「乳母の紹介に?」
家の中に、チギョムとオ氏、ハン氏。
「乳も豊かで、縫い物も得意ですので乳母として申し分ないかと」
「お前の子供は?」
チギョム「事情があって生き別れに」
「何人も乳母を迎えたが、乳も飲まず寝もせず泣くばかりなので、手を焼いていた」
「お子様を抱いても構いませんか?」
「お願い」
赤ん坊を受け取り、乳を飲ませるオ氏。


ある家の庭。
「カラスが何の騒ぎだい? 」
チギョムが門から入ってくる。
「お元気でしたか?」
「おや、チョムギかい。なぜ、ここに?」
「昔のあだ名をまだ覚えていたんですね」
「もちろんだよ」
グムピョが一礼する。
「ト将軍も一緒に来たのかい。相変わらず愛想がないね」
「その赤ん坊は?」
「ウォラの息子さ。仕事で出ている間、面倒を見てる」


「内子院を再開しろ?」
内子院:私設内侍養成所
「必要な資金は十分に用意します」
「忠実な官をすべて殺したと聞いたが。ト将軍にやらせたのかい」
「あらぬうわさです」
「お前の野心で大切な命が奪われた。お前を人間らしく育てられなかった私の責任だ」
「二十年前、私の男根をお切りになりましたね。斬った男根を塩に漬け、つぼに入れた時に、人間らしさも封じてしまったようです」
「恨んでるのかい」
「恨むはずありません。あなたのおかげで、内侍府長になれた」
「内侍が内侍らしくせず、権力に固執したら、ただの種なし男だ」
「内侍らしい内侍とは何でしょうか」
「この子を見てごらん。この子こそ、“三能三無”の運命を背負った子だ」
「“三能三無”?」
「勇壮な将となれる相だが、男として不能だから、一能一無。良妻賢母、子孫に恵まれる相だが、血縁を残せぬから二能二無、まれに見る忠臣となる相だが、朝廷に出仕できぬから、三能三無の運命さ」
。ウォラは知らないが、この子は朝鮮一の内侍になる運命を持って生まれた子だ」
「顔を拝ませてもらえますか?」
チギョム、赤ん坊を抱く。
「どれどれ、この子が三能三無の運命とは」



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