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テ・ジョヨン36回目

騎馬兵が走る。

平壌城。高句麗陣営。

コルサビウ「将軍、今戻りました」
「新羅軍は?」
「蛇水に陣営を立てました」
「軍は?」
「報告どおり20万はいます」
ナムゴンは顔を引き締める。
コム「唐の陣営は?」
フクスドル「陣営外に出る気配は見えません」
コ・サグ「無理もない、我らにやられたのだ」
テ・ジョヨン「でも、いつ何をするか分からぬ輩です」
ナムゴン「その通りだ。新羅よりも唐の奴らに注意せよ」
「はい、大莫離支」


蛇水。唐の陣営。
パオのようなものがたくさん並んでいる。
「ここに来てもう一ヶ月だ。その間、一度も勝ったためしがない」
ソリンギ「将軍、新羅軍も着いた事だし、心機一転して…」
「うぉっ、ほん、敗因が兵力だとでも? 新羅軍と合流してでも、あの平壌城を落とせねば、全員蛇水に身を投げねばならん。分かったか?」


せきばらいしながら、ソリンギ達が出てくる。
部族長「大ソウ管の様子からして、このままでは終わりますまい」
ソリンギ「ナムセンは相変わらずか?」
ソン・マニョン「やはり平壌城攻撃に出るつもりはないようです」
「ナムセンが手伝ってくれればいいのに。平壌城を落とす方法がない。何とかならんか。やれやれ…」
イ・ヘゴが前に出てどこかへいく。

別室。
シン・ホン「方法はあります」
チョリン「平壌城を落とす方法が?」
「簡単ではないが、確かにあります」
イ・ヘゴ「話してくれ。平壌城をどう攻めればいい?」
「外から叩いても無駄です。弱点を突かねば」
チョリン「弱点を?」
シン・ホン「今は、平壌の臣下が団結していても、砂粒は長くはまとまらぬもの」
「では?」
「今、効果的なのは、攻城戦ではなく、心理戦です」
チョリン「心理戦?」
「そうです。彼らの不安を煽れば、あの団結は脆くも崩れ去り、難攻不落の城も一瞬で落ちます」
イヘゴ「シン公の計略を教えてくれ」
「お願いします。お助け下さい」
「私はヨン将軍に仕える身です。だが、主は戦意を失っています。高句麗を滅ぼすべきなら、今から、李副将に助力しましょう(辺りをうかがって、人がいないことを確かめて小声で)煮汁を入れなさい」

(ここから画面表示せずに、レコーダーを操作していたので不明)
ソリンギ「○×○×?」
契丹部族長「○×○×」
(画面表示回復)
チョリン「はい、平壌城に着いた頃です」
ソリンギ「計画は良いが、並の者には難しい任務だぞ」
部族長「誰が行った?」
イヘゴ「ヨン将軍の策士のシン・ホンです」
「シン・ホン? シン・ホン自らか? なら話は別だな」
ソン・マニョン「シン・ホンは知るほどに大した者です」
「ナムセンのためでないと軽々しく動かぬ者なのに…どういう風の吹き回しだ?」



平壌城から武将達が外を見下ろしている。
フクスドル「将軍、今、南門を見てきましたが、怪しい者が来ました」
「怪しい者?」
「平壌に縁者もなく調査していたところ、大莫離支の師父が連れて行きました」
コ・サゲ「大莫離支の師父?」
コム・モジャム「僧のシン・ソンです」
「ならば身元は確実だな。大丈夫だろう、放っておけ」
テ・ジョヨン「今は、些細なことでも注意せねば。私が確認してきます」
「早く行け」
「はい。行こう」

部屋の中。
シン・ホンが、落ち着かなく歩き回るそばで、モゲとイ・ヘゴがテーブルに着いている。シン・ホンは、何事かを考えているような顔だが、にやりと不敵に笑う。


門を開けると、外にはテ・ジョヨン達。
「何事だ?」
テ・ジョヨン「取調中の者を引き取られたとか」
「寺で一緒だった弟子たちだ。もう帰られよ」
シン・ソンは、テ・ジョヨンたちに背中を向けて、戻る。
「何…」
フクスドルとコルサビウが、しまりかける門を押し開ける。
「何をする?」
「この目で確認させて下さい」
「ここは、大莫離支邸だ。勝手に入るとは」
「今は戦時です。どこから間者が入るか分かりません」
「私が誰か知らぬのか? 私は大莫離支の策士だ。誰にそんな口を叩く? この邸を調べるなら大莫離支の許可を取って来い。でないと通さんぞ。門を閉めろ」
「おい、こら、おい」
コルサビウ「俺が塀を越える」
フクスドル「その必要はない。門を壊そう」
テ・ジョヨン「城門を開けたままだ。いったん帰ろう」
フクスドル「ええい…まったく」


シン・ホンとシン・ソン。
シン・ホン「(茶を飲みながら)いいお茶ですね」
「何事だ? それに共の者は何だ?」
「今は、我らが力を合わせる時です」
シン・ソン「私に唐を助けろという事か?」
「今は、大勢に従うべき」
「私は大莫離支に仕える身だ。城外に出る道を探すから、早く帰れ」
「兄上、主は常に替わり得ます。兄上が主になるときでは?」
「なぜナムセンと共に唐を助ける?」
「高句麗には希望がないからです」
「弟よ」
「南の平壌と北の遼東は敵対して久しく、ナムゴンとブ大臣の不仲で、平壌は東西に分かれました。南北が争い、東西に分かれては、国は切断されたも同然です。兄上、今は言えませんが、私には遠大な夢があります。私を信じてお助け下さい」
「お前に隠れ家をやろう。それ以上は望むな」
「ただ一度だけです。兄上だけに出来ることなのです、兄上」




高句麗陣営。
会議。
ナムゴン「国家の祭事を?」
シン・ソン「さようです。今の民心は最悪です。私の知る巫女がいます。護国の英霊を呼ぶのも良いかと」
オン・サムン「良い考えです、そうなさいませ」
イ・ギウ「軍の士気も落ちました。雰囲気を変えるのも悪くはありません」



一同が見ている中で、派手な衣装を着た巫女が、大きな音が鳴る中で、ぐるぐる回って踊っている。
手に剣と鈴のついた飾り物を持ちながら、全身をぶるぶる震わせ、目をひきつらせて、立ち止まる。
巫女「滅ぶだろう。この高句麗は滅ぶだろう」
一同びっくり仰天。
巫女は突然倒れる。
「巫女様、巫女様」
「巫女よ、しっかりせい、しっかりするのだ」
巫女「(突然目を開ける)北極星が、光を失った。月が日を遮り、白昼を暗黒に変えてしまった。どうしたらよいのだ。900年来のこの国が、80の老人に滅ぼされる。900年来のこの国が80の老人に滅ぼされるとは」
「何と」
「900年来のこの…この…」
「巫女様」
「巫女よ、気を確かに」
シン・ホンのほくそ笑む顔。


夜、物陰で、巫女役の女と待ち合わせたシン・ホンが、袋の中の金の音を立ててみせ、巫女に渡す。
巫女の後をつけるソル・ゲトウとモゲ。
見えないところで刀の音がし、ソル・ゲトウとモゲが姿を再び現す。
その後ろに、巫女が倒れている。

夜、モゲとソル・ゲトウが、次々に、井戸に、桶から赤い汁を入れる。

朝、フクスドルが、井戸から赤い水をくみ上げる。それを調べたコム・モジャムは、赤い水の入った桶をひっくり返す。
コルサビウ「ここだけでなく、すべての井戸が、血の水に」
コム「祭事以来、あちこちで異変が起きている」
テ・ジョヨン「何より民心が問題です。滅亡の噂に怯えています」
コム「民だけでなく、臣下も動揺している。また唐との交渉話が出た」
「交渉は降伏を意味します」
「そのとおり。奴らの忠誠心が長く持たぬとは思ったが…」




ポジャン王の会議。
「(テーブルを叩いて)とんでもない、この期に及んで、唐と交渉だと?」
ブ・ギウォン「天の啓示をご覧のはず。80の老人が900年来の国を滅ぼすと言った。900年来の高句麗を、80歳の唐のソウ管が滅ぼすという意味です」
ポジャン王「神託の意味はそれだったのか?」
「民の間では噂となっています」
ナムゴン「妖説はやめるのだ」
ケジン「陛下、すべての井戸が血の水と化しました。食料は底をつき、新羅軍は平壌を包囲しました。陛下、もはや高句麗を救う道は、唐と交渉することだけです」
コ・サゲ「何と愚かな。使者の首を飛ぶのを見てもまだ懲りぬか」
ブ「そうでなければ、軍馬と武器だけで敵を防げますか? なぜ答えられぬ? ここにいる武将方は敵を全滅できるのか? 武将に出来ぬゆえ、我らがやるのです。それをお忘れなく」
王「大臣らの話はわかる。だが、敵はもう対話はせぬとはっきり表明した。今度は誰が命がけの使者となる?」
ブ「今の高句麗で、敵陣に送れる者はただ一人です」
王「それは誰だ?」
「このブ・ギウォンです」
一同びっくり。
「国の危機も我らに大きな責任があります。首が斬られようとも、私がすべての責任を取ります」
ケジン「ブ大臣よ」
サブク「ヨクサル様」
「陛下、どうぞ許可を」

ブ・ギウォンの私的な集まり。
ケジン「そなたが使者となる必要はないのに」
サブク「今、敵陣に行くのは危険です。他の者を使者に」
「昨夜、徹夜で考えた末の結論だ」
「ですが、ヨクサル様」
「私以外に誰が、国を救えるのだ?」
「そなたに何かあったら、それこそ一大事だ」
「死ぬだけです」
「これ、ブ大臣」
「交渉内容も考えました。成功すれば国は救われ、失敗すれば、この首が飛ぶでしょう」「やれやれ…」


ブ大臣一行。

コム・モジャム「大莫離支がお見送りを命じられました」
ブ「結局、そなたらの忠誠心も国を救えなかった。交渉に失敗したら、私は殺されるだろう。命を惜しまず捨てられる勇気、これぞ忠誠心だ。どうだ、ついてくる自信は? どうした、死が恐ろしいか。口先だけの者にまともな奴はいまい。二度と勇敢な振りなどするな。亡き大莫離支もヤン将軍も、虚張声勢(実利もなく声ばかり大きいこと)だったから、こうなった」

ブ大臣一行は、すすもうとするが、その行く手をテ・ジョヨンが遮る。

テ・ジョヨン「私も行きます。どう考えても国運をかけた交渉を、大臣だけには任せられません。国を売り飛ばすか、敵に平和を乞うかを、この目ではっきり見届けなければ、」
ケジン「何という…無礼者め」
ブ「よかろう、ついて来い。テ・ジョヨンが一緒なら、敵陣へ行くのも寂しくないだろう」
ブ・ギウォン一行は歩き去る。
(録画ミスで若干飛び)
シン・ホン「(紙を渡し)詳細を書いた。本陣へ知らせろ」
ソル・ゲトウ「分かった(杯に残った酒を飲む)」
シン・ホン「(録画ミスで分からず)」
モゲ「承知した」
ソルは鷹に手紙をつけて飛ばす。



ソリンギ「本当か?」
「さようです。報告によると、平壌の民心は揺れ、臣下間にも不和が生じました」
「そうか。平壌城の崩れる兆しがやっと見え始めた」
契丹部族長「イジョク大ソウカンもこの心理戦に関心をお持ちです」
「(入ってきて)将軍、将軍、高句麗からの使者です」
「何…奴らがまた使者を?」
ポンペ「それが、今度はブ・ギウォンです」
ソリンギ「(驚いて)ブ・ギウォンが直接来ただと?」

テ・ジョヨンたちを、チョリンとイ・ヘゴが迎えに出る。
テ・ジョヨンとチョリンの目が合い、微妙な雰囲気。
イ・ヘゴは、苦々しい顔。
イ・ヘゴ「お久しぶりです」
ブ・ギウォン「ソリンギ将軍に会わせてくれ。私が来た理由はよく分かっておろう(テ・ジョヨンの方をチラ見して合図)」
イ・ヘゴ「案内せよ」
ブ・ギウォンに、テ・ジョヨン達が続く。
チョリンの前を振り向かずに歩いていくテ・ジョヨン。
チョリンは、切ない顔。


イジョクとブ・ギウォンが長いテーブルの両端に座っている。ブ・ギウォンの後ろにテ・ジョヨン。
イジョク「降伏しに来たなら、厚くもてなすが、前のように和睦を口にするならここあら生きて帰れぬぞ」
ソリンギが、ブ・ギウォンをのぞき込むように笑う。
ブ・ギウォン「唐の望むものは?」
イジョク「知っているはず。城門を開け、無条件に降伏する事だ」
「私の条件を呑むなら降伏しましょう」
テ・ジョヨン「ヨクサル様」
ブ「うるさい」
ソリンギ「ブ大臣、早くどうぞ。何を聞き入れれば、降伏するのです?」
「条件は三つです。まずは、我が陛下を認め、高句麗の王室を保つこと。次に平壌城の器物や書物、皇室内の宝物などすべてに許可なく手を触れないこと。最後は我が民を傷つけないことだ」
イジョク「今度は唐の条件を言おう。今後高句麗は、独自の年号を使ってはならん。天下の皇帝は唐の皇室だけにおわす。高句麗は大王の称号を使えぬ。皇帝の恩恵を受ける諸侯となるのだ。そして、国王以下すべての臣下が、亡き先帝陛下の墓に参詣し、謝罪するのだ」
テ・ジョヨン「馬鹿を言うな。祖国を蹂躙した敵の王に謝罪だと?」
ソリンギ「うるさいぞ」
テ・ジョヨン「屈辱的な降伏は駄目です。守ってきた千年の誇りを勝手に汚してはなりません」
ソリンギ「奴をつまみ出せ」
数人の兵士とイ・ヘゴがテ・ジョヨンを捕まえて、連れ出そうとする。
テ・ジョヨン「放せ。ヨクサル様、ヨクサル様、話を聞きますな。屈辱的な降伏は駄目です、決してなりません」
ソリンギ「早く連れて行け」
「なりません」
「行くぞ」
「決して、なりません(連れて行かれる)」
イジョク「王室を保ち、民を救うことこそ、臣下の第一の努めだ」
イジョク「さあ、答えよ。条件を呑んで降伏するか?」


テ・ジョヨンが無理矢理連れて行かれる。
その前に現れたは、ヨン・ナムセン。テ・ジョヨンびっくり。
イ・ヘゴ「行くぞ」
連れて行かれるテ・ジョヨンを見送るヨン・ナムセン。


イジョク「答えるがよい」
ソリンギ「ブ大臣の一言に、高句麗の運命がかかっている」
ブ・ギウォン「降伏しましょう。帰って、陛下と臣下の同意を得て、降伏の意をすぐに伝えます」
イジョク「三日だ。三日の猶予を与える。三日後、平壌城の東西南北の城楼に唐の皇室の旗をかけ、王と臣下全員がこの蛇水に来て、降伏の儀を行え」
「そうしましょう、王室を保ち、民を傷つけないという約束を必ず守られよ」
イジョク「ははははは、もちろんだ」
ソリンギ「ポンペや、大臣を陣営外までお見送りせよ」
「はい、将軍」
ソリンギ「待て、さっきの奴は?」
ポンペ「連れてきます」
ブ「待たれよ、奴は厄介者です。処分を任せます」
「はははは、そうしましょう」
ブ・ギウォン、席を立つ。

外で盗み聞きしていたヨン・ナムセンのそばを、ブ・ギウォンが通る。
ナムセン、ため息。


高句麗武将達。
コム・モジャム「うまく行かなかったようです。余りに遅すぎる」
声「将軍」
フクスドルが現れる。
フクスドル「将軍、将軍、使者団が戻りました」
コ・サグ「皆無事か?」
「何かの間違いなのか、テ・ジョヨンがいません」
コム「何、テ副将がいない?」
「どうなったんだ」

城門を入ろうとするブ・ギウォンに、武将達が刀を抜く。
ブ「貴様、早くどかぬか」
コルサビウ「テ副将はなぜ見えぬのです?」
「答える筋合いはない。早くどけ」
「お答え下さい」
「貴様」

コ・サゲ、コム・モジャム達が来る。
ブ・ギウォン「皇命を全うして戻ったのに、無礼な」
コ・サゲ「テ・ジョヨンは?」
「知らぬ」
コム「ヨクサル様のお供だったのですぞ」
「騒いで取り押さえられた」
コム。びっくり。
「場所もわきまえず、騒ぎおって、チッチッチ(舌打ち)、行くぞ」
ブ・ギウォン一行は馬を進めて去っていく。
刀を抜くコルサビウを抑えて止めるフクスドル。

唐の牢獄。
チョリンとイ・ヘゴが、牢獄のテ・ジョヨンを訪ねる。
テ・ジョヨン「使者は、どうなった?」
イ・ヘゴ「もう帰った」
テ・ジョヨン「では、とうとう…降伏を?」
「自分の身を心配しろ。すぐに処刑すべきだが、高句麗の滅亡を見せるために生かす」
チョリンはじっとテ・ジョヨンをみている。テ・ジョヨンは、やはりという表情で、思案顔。
ヨン・ナムセンが歩いている。会議をしているところに、耳をつけて立ち聞き。
契丹部族長の声「一体、何の利があります? 王室も民も殺めぬとは。何が降伏だ。苦労して攻めた甲斐がない」
ソン・マニョン「戦利品や奴隷を得るのは、勝者の権利。我が契丹としては納得できません」
ソリンギ「まあ、可汗よ。何と純真な…あの言葉を真に受けたので?」
「では、使者との約束は…」
「約束も何もない。高句麗のせいで苦労した事を思うと、寝ていても歯ぎしりする」
「ですが、確かに、信義をかけて約束なさった」
「今は戦時中だ。敵を信じるのは、死を選ぶのと同義だ」
イジョク「見ておれ、城門が開く瞬間、前を塞ぐものは皆殺す。王宮を焼き払い、目につく物はすべて奪い破壊する」
ソリンギ「もちろんです。今まで高句麗のせいでどんなに苦労したか。この機に思う存分報わせてもらわねば」
契丹部族長唖然。
ヨン・ナムセンもびっくり。


牢獄のテ・ジョヨン。

一人部屋にいるテ・ジュンサン将軍。
声「兄上、トルバルです」
「入れ」
「夜更けに何事だ?」
「やはり、軍を集めましょう」
「噂では、平壌の状況は最悪だとか」
「今は駄目だ」
「兄上」
「新城と扶余城一帯が敵の手中だ。安市城と遼東城まで落ちたら、遼東はおしまいだ」
「でも、平壌を見捨てられません」
「将軍」
「もしも、万が一、平壌城が落ちて高句麗が滅んだら、そのときは遼東が国を取り戻す基盤となる。もう少し待とう。天も高句麗をお見捨てになるまい」

唐の皇帝の会議。
皇帝「実に一日千秋の思いだ。高句麗はいつ滅ぶのだ?」
則天武后「陛下、歴史上では、千年にもなります。千年も待ってきたのです。数日ぐらいご辛抱を」
イメン「千年も続いた高句麗が、今にお足元に屈するでしょう」
「朕は、決して高句麗を許せん。父上の血の涙を見たのだ。我らを苦しめた報いがいかに恐ろしいかを、はっきり教えてやる」
ウィスン「当然です。高句麗さえ消えれば、天下は陛下のもの」
「お慶び申し上げます」

考え込むチョリン。決心して立ち上がり、いこうとするチョリンの前に立ちはだかるイ・ヘゴ。
「どこへ行く? テ・ジョヨンの所なら、今すぐにでも奴を殺してやる」
「戦の勝敗は決まった。奴を生かしても何の害もない」
「生かせと言う命令はなかった」
「生かせ、私の命令だ」
「チョリン」
家来が来て、イ・ヘゴに何かを告げ、イ・ヘゴは行く。
チョリンは悩み、どこかへ行く。


ナムセンがテ・ジョヨンの牢獄へ来る。
「早く開けろ。死にたいのか、早く開けろ。早くしろ」
テ・ジョヨンを外に出し、行こうとするナムセン。
声「何をなさる?」
イ・ヘゴ。その後ろにチョリン。
ナムセン「彼を釈放しろ。使者を捕らえてはならん」
イ・ヘゴ「私には、釈放の権限はありません」
ナムセン「私にはその権限がある。私は皇帝に任命された将軍だ。捕虜の一人くらい自由に出来る。後で大ソウカンに報告せよ、行くぞ」
出て行くときに、振り返るテ・ジョヨン。
チョリンの顔。

馬を連れてきて、テ・ジョヨンに渡すナムセン。
「ブ大臣は騙された。奴らは決して約束を守らぬ。城門を開けてはならぬぞ」
テ・ジョヨンは驚いて、ナムセンを見る。
「平壌城のすべてを破壊し尽くすだろう。最後まで戦う事だけが、平壌を守る唯一の方法だ。行け、降伏を防ぐのだ。民を救う方法を探せ」
うなずくテ・ジョヨン。
馬に乗って去っていく。

平壌城のコム将軍達。
テ・ジョヨンのかけ声が聞こえる。
フクスドル「将軍、ご覧下さい。敵なら頭の変な奴だな」
コルサビウ「」テ・ジョヨンだ、間違いありません
フクスドル「生きてたのか」
「早く城門を開けろ」
テ・ジョヨン「将軍、コム師範」
「一帯何が?」
「時間がありません、コ将軍は?」
「大田の朝会に出ておられる。ブ大臣が陛下に降伏を勧めている」
「防がねば。降伏すれば皆死にます」
「どういう事だ?」
「騙されました。ブ大臣も臣下たちも皆唐に騙されています」
一同びっくり。

ブ「陛下、唐との約束はあと一日です。お早く決断を」
「皇室を保ち、民を守れる最後の方法です。決死の抗戦だけでは、決して高句麗を守る事は出来ません」
ナムゴン「だが、奴らは信じられん」
「大莫離支」
「信じられません。しかも李世民の墓で謝罪しろとはあまりの屈辱です」
「皇室と民を守れるなら、どんな事でも耐え抜こう。だが敵の話が嘘なら、朕は騙されて国を潰した世にも愚かな王となるだろう」
「無駄な抗戦で民を死なせては、それこそ大罪です」
「お早くご決断下さい、お察し下さい、陛下」
「大莫離支の考えは?」
無言。
「夜明けまでに勅令を出す、そのつもりで皆下がれ」
「陛下」
「皆下がって、勅令を待つのだ」

臣下達。
ブ「明朝、陛下は勅令で降伏を命じるはず」
「仕方あるまい、高句麗を救う道はそれしかない」
サブク「大したものです。お一人で敵陣へ行き、交渉なさるとは」
「降伏を煽ったと非難する者もいようが、歴史と民の前で私には何も恥じる事はない」
「もちろんです。大莫離支たちも何も言えませんでした」
「行こう、今後のことを論じよう」

にらみ合い。
テ・ジョヨン一行と鉢合わせ。
「いつ来たのだ? 情勢が危ないので、うっかりお前を忘れていた。それより、明朝、各城楼に唐の旗を…」
剣を抜き、ブにつきつけるテ・ジョヨン。
「馬鹿なまねはよせ。気持ちは分かる。屈辱的な降伏は誰でも嫌だろうが、国の事なのだ…」

剣を手でどけて、切っ先を自分からはずすブ・ギウォン。
テ・ジョヨンは、更に刀を振りかざしてブ・ギウォンの喉首に狙いを定める。
「私は、母がどう死んだか、はっきり覚えている。骨を折られ、肉を切られて死んでいった母の悲鳴を。忘れようとした。それに母を殺した者どもをこの場で許す事もできる。だが敵に騙されて、高句麗を滅ぼす者は絶対に許せない。首を出されよ、千人の敵を倒すより、ブ・ギウォンを殺す方が高句麗のために価値ある事だろう。首を出されよ、早く」
ブ・ギウォンに向かって、刀を振り上げるテ・ジョヨン。

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