武田鉄矢のファミリーストーリー
ファミリーストーリーというNHKの番組、時々見ているけれども、武田鉄矢のファミリーヒストリー、とっても面白かった。
武田鉄矢の歌が、なぜヒットしたのか、その陰に、お母さんの深い愛情があったのだ、と、わかった。
「母にささげるバラード」や、「贈る言葉」、長く記憶にとどめられている曲だ。
冷酒のエピソード、面白かった。
最初のヒット曲、「母にささげるバラード」のあと、ヒットがなく、観客席もがらがらになり、もうだめだ、博多に帰って、別の仕事を始めると告げた鉄矢。その鉄矢に、母は、なんと。。。
「お前の顔には、貧乏神が取り付いている。母子して、今から、貧乏神をだまそう」といって、二人で、酒盛りをしたという。
乾杯乾杯といって、飲み明かしたそうだ。
「ばってん、乾杯するようなめでたい話、なんもなかとよ」という鉄矢に、
「乾杯すれば、貧乏神が負けたと思って、逃げていく」と。
なんて面白い話だろうか。
たしかに、めげていると、これでもか、とさらにめげてしまいそうになるけれども。
しかし、そうやって励ました母親は、一方で、ずっと休学した大学の学費を払い続けていたそうだ。
国立大学、福岡教育大学だったそうだけれども、昔授業料は安かったはず。
一年間でいくらだったろうか。
今と比べれば、安いけれども、一日2時間しか寝ないで、働き続けた鉄矢の母には、安くはなかったはず。
44年から52年まで、払い続けていたことが、今回初めて、大学側の記録から、判明した。
昨今の、子殺しの恐ろしい事件の報道に接するたびに、かわいい盛りの子供が無残な死に方をしていることに、憤りを感じるが、前後の貧しい時代に、このような苦労を重ねつつ、日本の多くの人々を励ます武田鉄矢の歌の原動力となった、武田鉄矢の母に、賞賛を贈りたい。
その後、がんで、病床にあった鉄矢の父は、鉄矢に、病気の子供達のところへ、行け、金八先生がきたと喜ぶだろうと言ったそうだ。
子供達は、大喜びだったそうだ。
武田鉄矢は、「101回目のプロポーズ」などでも、もてない男を演じ切り、いかにも、はまり役だった。
また、高倉健と出演した「幸せの黄色いハンカチ」は、山田監督によると、田舎に帰れば、ささえてくれる暖かい家族がいるという存在感が、武田哲也を起用した理由だったそうだ。
母親の存在をそこまで感じる山田監督もすごいけれども。
確かに、あの映画も、それぞれのタレントのキャラが生きていて、すごく面白かった。
人間形成において、両親がいなくても、育たなければならない人たちもいる。
最近見た話では、チャウシェスク政権で、中絶を禁止ししたために、育てられない親達が子供を捨てた。子供を引き取った孤児院では、栄養不足で、なんと、輸血して育てたため、エイズが蔓延したという。
その子供達の子孫が、地下のマンホールで生活しているという。
社会主義政権では、親と子供を切り離して、育てることが流行していた。
ナチス政権でもそのようなことが行われていた。
人間を、唯物論で語ることは決してできないのだ。
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